恋して、チェリー
その言葉の続きは、この先ずっと――あたしの中を這い回ることになる。
まるでそれは……キュン、と心が叫ぶ度に
“好き”のキモチが膨れ上がっていくのを無理矢理抑えてしまうような。
心に巻き付けられた、冷たくて重い鎖のようだったから。
やっと今日最後の授業が終わったのに、本来ならテンションMAXまで上昇するあたしの心は……
これ以上ないって程に沈みっぱなし。
もう――最高に、最低なくらい。
「ウチらこれからカラオケ行くけど」
「ちぇりは今日からアタック開始だもんね」
と、あたしを除いた予定をキャッキャッと立てるふたり。
「い、い゛ってらっじゃい……」
しゃがれた声で、返事をする。
「やだ~どうしたの?」
「これは何かあったね」
やれやれ……と言った感じで肩に掛けたバッグを机に戻した。
「い、いいから……、ふたりは遊ん「うっさい」
と、Sっ気満載のキナからピシャリ。
こうして、
【放課後3人限定・恋愛会談】
は始まるのだ。