恋して、チェリー


あー、嫌だ嫌だ。

これだから苦労知らずの王子サマは。




「告白、した」

その言葉に、オレの体は一瞬でショートし、フリーズした。



なんだと?

告白“した”だと!?



「嘘こけ」

「アキのそういうトコ、うぜぇよ」

その返しが、これが本当のことだと物語っていた。


……コイツ、マジであの子に惚れてる。


親友に出来た初めての彼女に、恥ずかしいけど……少しの喜びを感じてた。



あの女の――“裏の顔”を知るまでは。


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