恋愛模様~桜舞散る~
尚くんは今日も学校には来なかった。
でも、私がいつものように公園のブランコに乗っていると、尚くんが寄ってきた。
「尚くん元気だったの?心配してたよ」という言葉に、「元気だったよ。ただ、、ただ、、、ただちょっと学校に行きたくなかっただけなんだ」と尚くんがいう。
「学校行きたくないって何かあったの?元気なわけないよじゃあ」私がいう。「元気元気」尚くんがいう。でも、眼はどこか寂しそうにしながら。
尚くんがブランコに乗りながら空に目をやった。渡り鳥が飛んでいた。「ねえ、どこか遠くにいかない?」尚くんがいう。「行きたいね。どこか遠くに。誰も知らなくて、とても自由な場所。」私がいう。二人は目を合わせて笑顔になった。
どこか空虚な時間が流れるこの黄昏時をよく私たちは一緒に過ごした。