恋愛模様~桜舞散る~
かっこよくてスタイルもいいし、成績も良いし、非の打ちどころがない尚くんだったけど、尚くんは、夏でもいつでも長袖を着ていた。
前にね、一緒に川で遊んだときに、尚くんが腕をまくったんだ。その時何があったと思う? 腕一杯にアザが広がっていたんだ。
「痛そう。大丈夫?」と私が聞くと、「昔から治ってはできるの繰り返しだからもう慣れっこだよ」と尚くんが笑顔で言う。「何でそんなこと笑顔で言えるの?」と私が言うと、「気にしたってどうしようもないんだ。本当にできては治るの繰り返しで、治りかけのところに新しいのがすぐできちゃうんだ。だからどうしようもないんだよ。ミカちゃんの肌にはアザが無くて綺麗だね。羨ましいよ」尚くんがそういう。
尚くんの眼は凄く薄い茶色の目で、薄い茶色の色の髪の毛をしていた。肌も透き通るように白い。アザさえなければ、どこかの王子様がこの世に出てきたかの様な風貌。もてるのもわかる。