私の旦那様
しばらく歩いて行くと、校門の前まで辿り着いた。

「エリザー」
遠くから、美咲と優芽が手を振っている。
「じゃあ、僕はお邪魔みたいだから行くね…」

ロベルトはニッコリ微笑むと、ありがとうと言って、その場を後にした。

「さっきの男、誰だよ?」
「知らない人ですねー」

「あ…今の人は、新人の教師なんですって…さっき、道を聞かれて案内してましたの」

そう言った後、「でも変じゃない?…普通、前もって学園の方に来るはずだから、全く知らないなんてあり得ないよ」

「そうね…」

考えてみれば、そうかも知れない…

「案外…エリザに惚れてたりして」
美咲はニヤニヤと笑っていた。

「ですねー」
優芽も、ニヤニヤと笑っている。

「な…なんですの?…2人して」

そんなのは、有り得ないと私は心の中で思った。
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