雨の降る街
「ねぇ、さっき、言いかけた事って…?」
ゲンキンな私は安心すると、さっき遮った彼の言葉の続きが気になった。
「あぁ!そうだった。はい、これ。」
そう言って、彼が私に渡した箱。
中には、さっき寄った雑貨屋で一目惚れしたネックレス。
「これ…!いつの間に!?」
「傘取りに行った、ついでにね。
すごく欲しそうだったし、似合いそうだったから買ってきた。付けてくれる?」
「もちろん!…ありがとう。嬉しいよ。」
モジモジしながら、御礼を言う私を笑いながら、彼はネックレスを付けてくれて、「似合う、可愛い」と言った。