ずっと☆好きでいて。

教室のあたしの席は、真ん中の列の一番後ろ六列目だ。



六列目には右も左も生徒は座っていない。



皆の様子を後ろから見れる、一番いい場所☆



(直人君は、どこの席になるのかな?)


「はーい、静かに!」



学級委員の菫は、教卓に立って皆に呼びかけている。



その少し後ろに、直人君が居て机と椅子を持っていた。



「佐藤君の席は、六列目の中山さんの右隣で!」



よく今の言ったことが、分からないんですけど・・・。


なんで?!


せめて、隣はちょっと・・・。



直人君は、机と椅子を持ってこっちに歩いてくる。


『チラッ』と目が合った。


気がついたかな?あたしに・・。



久しぶりに会った直人君は、どことなく大人に見えて。



恥ずかしくて・・・。



きっと今あたし、顔真っ赤だ。



そんなあたしを見られたくなくて・・・



あたしは、直人君と目が合わないように
左の窓から見える空を見ていた。


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