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「会長。連れてきたよー。」
ノックもせずにドアを開けるアユに、冷や汗が伝った。
幽霊学校の頂点に立つ幽霊だぞ?もうちょっと敬意を払ってもよいかと思いますよワタクシは。
そんなあたしに目もくれず、スタスタと中へ入っていくアユ。
「何?いっつもいきなり入ってくんの止めろよ。びっくりすんだけど。」
中から聞こえてくる声に、生徒会長は男なんだと思った。
少年の面影を残したあどけない声。
ってか幽霊学校のキングがドア開くことだけにびびってていいの?
「ほら、入って来て。」
未だ扉の前で静止状態のあたしの腕を、アユは容赦なく引っ張る。
「うが!!」
いきなりの力によって、あたしの足はカーペットにつんのめった。
そしてこけた。