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訪れる沈黙。

なんだか動くことすらいけないような空気になってきた。


この場不相応におなか鳴りそう。晩御飯食べてないんだもん、しかたないよ。

耐えろあたし。今、おなかを鳴らしたら殺されるかもしれないんだぞ?あぁでも、もうだめ…


そう思ったときだった。



「あ、あの子、見つけたんだ。」

「お、あの子、見つかったんだ。」


気がついたら生徒会長の両脇には2人の少年が立っていて。


「え、さっきまであの人たち居ました?」

思ったことを素直にアユ(ム)に言ってみたら、また微笑みが返ってきた。

だからその王子様スマイルは返事になってないってば。


「あ、あ、あの…見つかったんですね。」


生徒会長へと視線を戻そうとした瞬間、あたしの隣に眼鏡を掛けたショートヘアの女の子が立っていた。


彼女は…いつからそこに?さっきまでいなかったよね?


もう一度アユ(ム)を見上げる。

やっぱり返ってくるのは微笑みだけで、ちょっとした非現実に白目を剥きそうになった。


そういえばここはゴーストスクールだ。

人が突然現れるのもありえない話じゃないのかもしれない。

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