魔法の切符
指定席
「行ってきます」
「あら日菜子、早いわね」
朝。
こんなに足が軽いの久しぶりだった。
(今日も会えるかな)
そんなことを思いつつ、また眠くなる。
(メロンパンね夢ってどんな夢だろう… 会えたら、聞いてみよう。)
「電車くるよー」
頭を軽くポンと叩かれ目が覚めた。
「おはよ」
見てみると私は雅樹くんの肩に頭を乗っけていた。
「わっ。ごめんなさい!」
「いえいえ、こちらこそ」
会えました。
胸がドキドキしています。
その時、雅樹くんはメロンパンを食べていた。
「メロンパン…好きなの?」
「ん?うん」
「そっか」
なるほど。と心のどこかで思った。
クスクス
思わず笑ってしまう。
「なになに?なんで笑う?」
「ううん」
「…よかった。なんか楽しそうだね?」
メロンパンより 言うことがあった。