魔法の切符
『中学の頃から超モテてたよー。 地元じゃ、知らない人いないんじゃない?』
━朝━
「おはよー」
「…おはよう」
(納得)
知らなかった地元人って私だけかな…
確に見ればカッコいい。
「ねーねー日菜子ちゃんって英語できる?」
「英語?」
「今日 追試あるんだけど 全然わっかんないの…」
「英語…苦手…お役に立てなくて…」
「や ごめん いいんだけど」
「あ」
「ん?」
「じゃあ、私がお願いしてあげる!」
私は魔法の切符を出した。
「“雅樹くんのテストが合格しますように”」
私は前に雅樹くんがやってくれたように、切符にお願いをした。
「これでだいじょ━━」
クスクス
「ごめん。
スゲーうれしい。
ありがと。」
さいきん
毎朝 楽しくて
うれしくて
ドキドキする
ずっと電車が
こなければいいのに
なんて
よくばり かな━━