ヒマリュウ-Ⅱ- 〜08.11-【番外編】追加〜
『あ、うん、ゴメン』
その言葉で初めてあたしは、舞が息を吸えない状態だったのを知った。
…あたしが舞を放すと同時に、物凄い勢いで空気を取り込み始めたからだ。
冬可はそんな舞とあたしを交互に見ると、「はぁ…笑」とため息と共に笑いも零した。
未だに空気を取り込んでいる舞の側に行こうとして――…
「舞」
…――辞めた。
その役目は、今舞の隣にいる恭哉がこれからはすることだから。