ヒマリュウ-Ⅱ- 〜08.11-【番外編】追加〜
「…よし。じゃあ、とりあえず今夜。頑張るぞ」
『…あ、うん。』
「「お願いします」」
……キレてもいいでしょうか?
なんであたしだけ、こんな恥ずかしい思いしなきゃなの?
『…なに』
「…いえ。」
…心なしか、ふたりがスゴイ笑い堪えてる気がするんだけど。
「…てか遅ぇ」
『あー…だね。』
…気にしたら負けだ。
時計を見れば、2時間と見積もっていた午後5時はとっくに過ぎていた。
『長いデートだねぇ』
「まぁ、いいか」
『……いや、良くない。ケータイ。』
ふたりを退けるため、"わざと"ではあるがケータイを学校に置いてきたのは、れっきとした事実だった。
イコール、ケータイが今手元にない状態なのだ。