ヒマリュウ-Ⅱ- 〜08.11-【番外編】追加〜
聞こえた声に、視線だけを冬可に向ける。
…ドキッとした。
………とても真剣な目をしていたから。
「桃、…俺と結婚してくれ」
そして紡がれたのは、とてもとても甘い、愛の言葉。
…――プロポーズ。
…あぁ、あたしは、なにを迷っていたのだろう。
こんなにも冬可を好きなのは、あたしなのに。
『…あたしで、いいの?』
「桃が、いい」
こんな冬可が大好きなのに。
簡単だったじゃん。
あたしの答えは、もちろん…――
『――…喜んで』