運命の糸
【研究所の糸ー24】
すると走りながらも
後ろから螢を呼ぶ声が
聞こえてきた。
「踝君!待って!!
ちょっと待って!!!」
呼んでいたのは祐平。
螢は足を止め、
仕方なく立ち止まった。
「なんだ?どうした?
このまま紛れて逃げれば
いいだろ」
「それはそうだけど、
藤堂君が来ないんだ!」
「はあ?」
どうやら永斗は
逃げ遅れたらしく、
追ってくる姿を見せない
それを心配して
祐平は
螢を呼び止めたのだ。
「道
間違えたかもしれない!
探しに行こうよ!!」
その言葉に
螢はイヤな顔をする。
「何でだ?
逃げ出せるチャンスだ。
1人でも本土に戻れたら
警察に連絡できるだろう」
そりゃあ、
白井や礼子…
朋樹も合流してない
状態で、
永斗だけを
探しに行くのも
おかしな話だ。
これで
永斗を探しに行ったら、
他の全員も
探さなきゃいけない
意味にも繋がる。
それではキリがない。
今のチャンスを
逃すわけには
いかなかった。
「戻らねえよ。
みんな残すのは
心ないが、
今は俺らが
ここを出るのが先決だ」
それは分かっている…
だけど……
「…すぐそこに居るかも
しれない…
やっぱ残して
行けれないよ!
すぐ後追うから、
踝君は
先に行っててくれ!」
祐平はそう言うと
来た道を戻って行った。
その姿を螢は見送り、
再び研究員達に合わせて
走り出す。
「…ち」
螢は走りながらも
軽く舌打ちをした
すると走りながらも
後ろから螢を呼ぶ声が
聞こえてきた。
「踝君!待って!!
ちょっと待って!!!」
呼んでいたのは祐平。
螢は足を止め、
仕方なく立ち止まった。
「なんだ?どうした?
このまま紛れて逃げれば
いいだろ」
「それはそうだけど、
藤堂君が来ないんだ!」
「はあ?」
どうやら永斗は
逃げ遅れたらしく、
追ってくる姿を見せない
それを心配して
祐平は
螢を呼び止めたのだ。
「道
間違えたかもしれない!
探しに行こうよ!!」
その言葉に
螢はイヤな顔をする。
「何でだ?
逃げ出せるチャンスだ。
1人でも本土に戻れたら
警察に連絡できるだろう」
そりゃあ、
白井や礼子…
朋樹も合流してない
状態で、
永斗だけを
探しに行くのも
おかしな話だ。
これで
永斗を探しに行ったら、
他の全員も
探さなきゃいけない
意味にも繋がる。
それではキリがない。
今のチャンスを
逃すわけには
いかなかった。
「戻らねえよ。
みんな残すのは
心ないが、
今は俺らが
ここを出るのが先決だ」
それは分かっている…
だけど……
「…すぐそこに居るかも
しれない…
やっぱ残して
行けれないよ!
すぐ後追うから、
踝君は
先に行っててくれ!」
祐平はそう言うと
来た道を戻って行った。
その姿を螢は見送り、
再び研究員達に合わせて
走り出す。
「…ち」
螢は走りながらも
軽く舌打ちをした