運命の糸
【真実の糸ー30】
扉の向こうは
煙が一つもなく
爆発も及んでないので
綺麗で真っ直ぐな廊下が
目に映った。
黒川は
煙が入ってこないよう
来たドアを閉めると
再び歩きだした。
「黒川…
ここまで来れば
大丈夫やって…
…下ろしてや」
しかし、
そう言っても
下ろす気配もない。
黒川は
ゆっくりと声を出した。
「ご…ごこにぎても…
まだ油断はでぎまぜん…
ば、ばぐばづが………
爆発があれば…
いぐら坊ち゛ゃんでも
死んでじまい゛まずよ…」
…?
急に声が変わっている
黒川。
永斗はよく見ると、
真っ直ぐ歩いてるように
見えた黒川も
小刻みに震え、
歪んで歩いているのに
気がついた。
そして、
後ろを振り返ると
床に点々と続く
赤い斑点……
永斗はまさかと思い
横から
黒川の顔を
覗いて見ると…
黒川は…
口から大量の血が
溢れ出し、
気を失わぬよう
歯を強く噛みしめていた。
「黒川……!
その血は!!!!?」
言っても何も答えない。
そのまま何も言わず
永斗を背負い
歩き続ける黒川。
…そして、
廊下の端にある、
エレベーターにも似た
機械があるとこへと
辿り着いた。
これは
地上へ物を送る
輸送式の機械。
そこに
黒川は永斗を
ゆっくりと降ろした。
降ろされた場所は狭く、
人が入れないような
スペースに
無理やり詰め込まされ、
黒川はフラフラと
操縦盤に向かった
扉の向こうは
煙が一つもなく
爆発も及んでないので
綺麗で真っ直ぐな廊下が
目に映った。
黒川は
煙が入ってこないよう
来たドアを閉めると
再び歩きだした。
「黒川…
ここまで来れば
大丈夫やって…
…下ろしてや」
しかし、
そう言っても
下ろす気配もない。
黒川は
ゆっくりと声を出した。
「ご…ごこにぎても…
まだ油断はでぎまぜん…
ば、ばぐばづが………
爆発があれば…
いぐら坊ち゛ゃんでも
死んでじまい゛まずよ…」
…?
急に声が変わっている
黒川。
永斗はよく見ると、
真っ直ぐ歩いてるように
見えた黒川も
小刻みに震え、
歪んで歩いているのに
気がついた。
そして、
後ろを振り返ると
床に点々と続く
赤い斑点……
永斗はまさかと思い
横から
黒川の顔を
覗いて見ると…
黒川は…
口から大量の血が
溢れ出し、
気を失わぬよう
歯を強く噛みしめていた。
「黒川……!
その血は!!!!?」
言っても何も答えない。
そのまま何も言わず
永斗を背負い
歩き続ける黒川。
…そして、
廊下の端にある、
エレベーターにも似た
機械があるとこへと
辿り着いた。
これは
地上へ物を送る
輸送式の機械。
そこに
黒川は永斗を
ゆっくりと降ろした。
降ろされた場所は狭く、
人が入れないような
スペースに
無理やり詰め込まされ、
黒川はフラフラと
操縦盤に向かった