運命の糸
【それぞれの糸ー5】




その公園のベンチに
祐平の言う
「みんな」が座っていた








そこに居るのは
朋樹・白井・螢であった







「おっせえぞ」







公園に似合わない螢は
ぶつくさと
文句を言っている。






「あーらピカピカ君~

私を背負って
胸の感触を
楽しんだくせに~

うちらはもう
特別な仲なんだから
そのくらい
多目にみてよっ♪」






「な!!」







珍しく
真っ赤に焦った螢が
立ち上がる。







「ほーらほら。
そんな痴話喧嘩は
いいから早く見ようぜ~

な。そうしよそうしよ」







白井は
螢を落ち着かせようと
するが、
痴話喧嘩と言う一言で
また螢は
それに食いかかる。






「ちょっと~
みんな遊んでないで
見よ?

稲葉君。
藤堂君からの手紙
早く見せてよ」







「ああ…」







朋樹に言われ
祐平は懐からガサガサと
手紙を一枚出した。






これは、
永斗があの島から
送ってきた手紙。







今彼は
あの島で
もう一人のクローンの
ネネちゃんと、
一緒に暮らしているのだ
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