運命の糸

【それぞれの糸ー７】




あの時、
島から脱出する船の上で
永斗は目が覚め、

ここまで
連れて来てくれた
祐平達の顔を見た。






どうやら
ケガ人が多いらしく
六人は
この島の従業員として
見られたようだ。







これから本土に向かい、
全てが明らかになるのは
分かっていた。







しかし、
それにより
同じクローンである
ネネちゃんに
辛い思いを
させたくないと思い、

そこで永斗は
自分はどうなっても
いいから
ネネちゃんだけは
世間の目に触れないよう
５人に頼み込んだ。






すると…

みんなは
「仲間の願いは
協力する」と

永斗のことを許すような
言葉をかけてくれたのだ







永斗もクローンとしての
辛い人生を歩ませない為

みんなは
今回の拉致も施設の話も
伏せることに決めた。







そして、
船から本土へと降りると
運ばれていく
ケガ人と共に
どさくさに紛れ、

その場を離れ
５人は電車に乗り継ぎ
何とか家に帰って
行ったと言う事だ