運命の糸
【紡ぐ糸ー15】



考える時間はあっても
何も浮かばない。





三人寄れば文殊の知恵と
いうが、

この三人の頭では
そうもいかなかった。







「う~ん……

どうしようか…」







深く考える祐平。

朋樹もそれをマネて
考え込む。





どうやらこの2人は、
極度の心配性のようだ。







「ま、いいだろ。

何とかなるさ」







一番お気楽に考えてる
白井は席を立ち上がり、
教室から出て行った。






どうやら喉が乾いたので
ジュースを買いに
行ったらしい。







すると、
それと同時に
教室後ろのドアが
ガラリと開いた。







誰もおはようと声を
かけない。


それは……




螢だからであった。






(来たーーーーー!!)







2人の心の声は
同時にそう言っていた
だろう。







螢は普通に自分の席に
座るが、

一方では気が気じゃ
なかった
< 15 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop