運命の糸
【捕らわれの糸ー4】



教室に入ると、
すでに朋樹の姿もあった







彼も逃げようかと
考えていたが、

後々の制裁が怖いので
覚悟を決めて来たらしい







電気をつけても
雰囲気で薄暗い教室の中

白井だけは相変わらずの
テンションだった。






「か~~
まだ三人しか
集まってないか~

全く暇だなあ~」







そう言って椅子に座ると
バックから
携帯ゲームを取り出し、

ピコピコ遊び始めた。







うう…

なんで
そんな余裕なんだ…






緊張なおもむきで、
2人は無言のまま
待ち続けることにした。







10分…

20分…






待ってても
なかなか螢は姿を
表さない。







ピーンポーン
パーンポーン






放課後恒例の
放送チャイムが教室を
包んだ。







「下校の時間です。
校内に残っている人は
すみやかに…」







すみやかに帰りたいわ。







心の中で突っ込む
祐平であった

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