運命の糸
【研究所の糸ー7】



……ピチョン…

……ピチョン…







「う、う……」







顔に当たる水滴に
ぼんやりと意識を
取り戻し始めた。







「こ、ここは…?」






まだ意識に慣れない目で
周りをゆっくり確認する








どこだ……?

ここ…







何で自分は
こんなとこに居るか
整理しよう…







確か俺はクラスの
みんなと捕まって、
それから…







ア……!







ようやく
記憶を思い出したのは

鎖でバンザイする形で、

壁に縛り付けられてる
白井康司。







たしか自分は
森の中でいきなり
意識を失ったのを
最後の記憶とする。






ズキンズキン…







首に殴られたような
激しい痛みが、
まだ残っていた。







(俺は……
誰かに殴られたのか…?)







この現状を見れば
分かるものだ。







檻があり、
明らかに自分は
捕らえられている。






ガチャガチャ…







体を動かすと、
奥から声が聞こえた
< 86 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop