【完】甘いカラダ苦いココロ
気づけば、もう一ヶ月が経とうとしていた。
あの夜から翔梧からの連絡は途絶えたまま……。
朝がきて
夜がくる。
毎日は当たり前のように過ぎていく。私のココロだけを残して……。
できるだけ考えないように仕事に集中した。気づけばエリアで売上高一位を持続していた。
「沙耶ちん、がんばり過ぎ! 最近すごいなぁ」
「今日はもう残業しなくていいから! デートなんでしょ?」
「デートって訳じゃ……」
「いいからいいから」
みんなに追い出されるように店を後にする。