【完】甘いカラダ苦いココロ
欲望のままに〜Syogo
初めて沙耶を見かけた時、単純にかわいいコだと思って声を掛けた。ベアトップワンピに生足にブーツ。格好は色っぽかったけどクラブと言う欲望渦巻くハコには似合わないどこか新鮮な雰囲気があった。
――ほっとくと頭の悪い奴らに簡単に喰われそう。
そんなタイプ。
年上だろうとは思ってたけど間近で見た沙耶はかなり俺のドストライクのタイプだった。
警戒しながらもしっかりとこっちを見て話す態度もよかった。礼儀正しくて余裕がありそうなのに少し猫っぽい形の瞳はくるくるとよく動いて戸惑っているのが丸分かり。
お酒が入ってどんどん潤んでいく瞳が、少し開いていくグロスに濡れた小さめのぽってりとした唇が堪らなくて……。
気がつけばキスしていた。