†プティットゥ・ミニョン・アムール† 小さな可愛い愛

《cote Tubaki》

あたしは今自室のドアを開けて固まっている。

何故かって?

話は少し遡る――


――菫とアパートのど真ん中にあるとても大きな螺旋階段で別れた後、あたしはもう1階分昇らなきゃならない。

部屋のある2階から菫の部屋のある4階までが
菫の行く学校、
〔パリの独創的な洋服専門学校〕
の生徒の部屋だ。

学校名は日本語で言うならってだけであって
フランス語だと
{Particulier ecole de vetement dans Paris}
と言う。

まあつまり、菫は洋服の専門学校に行くんだ。
菫はいつも自分の着たい服がなかなか無くて
いつも自分で作っていたら嵌まったらしい。

ちなみにあたしが行くのは
〔音楽文化交流学校〕
と言って、その名前通り音楽学校だ。
{Culture de musique echange ecole}
あたし的にはなかなかいい響きだと思う。



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