†プティットゥ・ミニョン・アムール† 小さな可愛い愛
「確かにね、
学力だったらもっと上のところに行けたかもしれない。
家の近くの女子校とか。
そもそも、私立以外も。」
椿はそこで言葉を切ると、
生まれつき色素の薄い髪の毛をかきあげた。
なんかその姿がとても18歳には見えなくて
見とれちゃう。
「でも、あたしは菫と同じ学校に行きたかったの。」
え?
どういうこと?
思ってることが顔に出てたのか、椿はうっすらと微笑んで話を続けた。
「菫はさ、菫みたいな子が少しでもいる可能性のある学校に行ってほしいって思って。
でも、近所の女子校だと
あそこっていわゆる進学校でしょ?
絶対にいないと思ったの。」
それで調べてたらあの高校になったの。私立の方がいいと思ったし。それでお父さんとお母さんを味方につけて、菫を誘導してもらったの。
そう付け加えると椿は私の方を見てニコッと笑った。
え?
私、誘導されたの?
椿に。