夕陽の向う
4-6
『6カ月を超えたのだから、次は1年まで、頑張って欲しいのに。』
睦子は、元が眠っているベッドの横で、何度も涙を流した。
もう、その願いも、聞き届けられることもなく、元の命が終りに近付いているのが、いやがおうにも、目に見えてくる。
もう、お絵かきボードに書くこともつらくなってきたとき、睦子が、
「ありがとう」
というと、
「なんで?でも、シアワセダー」と書いてくれた。
睦子は、
「あの世に行っても、普通に暮らせるように、
きっとなっているから、
元、私のことを、待っていてね。」
と言った。
返事を期待したわけではない。
でも、元が、お絵かきボードに
『ゆっくり』
と書いた。
睦子は、もう一度、ゆっくりと、
「あの世に行っても、私のことを、待っていてね。」
と、繰り返した。
元は、少し笑顔になって、ゆっくり、少し首を縦に振った。
睦子は、元が、待っていると、約束してくれたと思った。
『6カ月を超えたのだから、次は1年まで、頑張って欲しいのに。』
睦子は、元が眠っているベッドの横で、何度も涙を流した。
もう、その願いも、聞き届けられることもなく、元の命が終りに近付いているのが、いやがおうにも、目に見えてくる。
もう、お絵かきボードに書くこともつらくなってきたとき、睦子が、
「ありがとう」
というと、
「なんで?でも、シアワセダー」と書いてくれた。
睦子は、
「あの世に行っても、普通に暮らせるように、
きっとなっているから、
元、私のことを、待っていてね。」
と言った。
返事を期待したわけではない。
でも、元が、お絵かきボードに
『ゆっくり』
と書いた。
睦子は、もう一度、ゆっくりと、
「あの世に行っても、私のことを、待っていてね。」
と、繰り返した。
元は、少し笑顔になって、ゆっくり、少し首を縦に振った。
睦子は、元が、待っていると、約束してくれたと思った。