僕の熱帯魚
日常
かかわり合いになりたくない。
という意思表示ができるうちは幸せだ。

避けて通るというスキルは人生に最も必要である。

僕はその両方ができない。

今思えば、そんな選択肢がある事すら知らなかった。

知らされていなかった。



「はるくん」

お風呂場から僕を呼ぶ声が聞こえる。

「はるくん、はるくん?はるくーん!」

「はいはい、どうした」

「お腹がっすいたっ!」

「…うん。ご飯ね。」

僕は反論する事もなくキッチンに戻ってくる。

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