REAL HOPE Ⅰ



授業終了のチャイムがなると、私は掃除当番を終わらせてから校舎を出た。



校門の前にはいつものように止まるレツの車

でも今日はいつもと違った。



何が違ったって、もちろん車はいつもと同じ黒紫色にピカピカな車



だけど、




「…何でいるの。」



いつも助手席に乗っているハルマじゃなくて


今日のお迎えは何故か後部座席に堂々と座っているレツだった。



レツは何も言わず私に視線を向けることなく、「今日迎えに行くって言っただろうが」


あ…

そういえば言っていた。

でもいつもハルマに任せっきりなレツが本当に来るなんて思っていなかったし


だいたい何で来たのかさえわからない、



でも何故か少しだけ嬉しいと思っている自分が一番不思議だった。





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