REAL HOPE Ⅰ
聡ちゃんが車を発車させたのと同時にお姉様が話し出す
「いきなり学校来ちゃってごめんね」
「いいえ、助けてくれてありがとうございます!!」
かるく頭を下げた私にお姉様がニコッと笑う。
「何かレツもハルマも忙しいみたいで、ジュンちゃん学校で待たせてるの可哀想だから私が迎えに来ちゃった。」
いたずらっぽく笑うのが、なんだか凄く可愛くて
レツとお姉さんの性格が真逆すぎて面白い。
「ねぇ、ジュンって呼んでもいい?」
「はいっ」
「じゃあ私の事もお姉さんじゃなくてアズサって呼んで!!」
「アズサさん…」
私が少し照れくさそうに言うと、アズサさんも嬉しそうに笑った。