REAL HOPE Ⅰ
「ねぇレツ……どうしたら人を信じられるかな……教えてよ…」
私はいつの間にかそう呟いていて
「あぁ、俺が教えてやる」
そんな私にかけられたのは、レツの優しい声だった
涙はこぼれなかった、
そのかわりに、小さく震える私の肩を
レツが全てを包み込むように力強く抱き寄せた
レツの心臓の音と温もりが心地いい
信じるってなんなのだろう。私は思う
それは幸せと引き換えに、傷付く事だと。
でもこの時 私は確かに思った。
彼なら…、
彼らなら信じてもいいんじゃないかと
人との絆をつくっても良いんじゃないかと