REAL HOPE Ⅰ
繋がり

繋いだ手




「ちょっと二人とも何でそんなずぶ濡れなの!!!?」




リビングでテレビを見ていたアズサさんが私とレツを見て唖然としている。




「バスタオル持ってきてあげるからちょっと待ってな。」



こんな夜中に上がりこんで、なおかつご迷惑をかけて申し訳ない…




アズサさんはふかふかしたバスタオルを私達に手渡した。



「え?てかあんた達…手…」



アズサさんがジッと見つめている先には

私とレツの繋がれた手。


あ…、さっきバイクを下りたときにレツが私の手を引いたから繋いだままの手



アズサさんの前という恥ずかしさでバッとその手を離すと



隣でレツが少し不機嫌そうな顔をした。






< 218 / 302 >

この作品をシェア

pagetop