REAL HOPE Ⅰ
なるべく音を立てないようにして階段をのぼる
ゆっくりとレツの部屋の扉を開けると
「はえーな、」
ドアから少しだけ顔を除かせた私にレツが近ずいて来る
「なにお前、髪乾かしてねーの?」
「あ…うん」
早く出たほうが良いと思っていた私は髪なんて乾かしてなくて、バスタオルを被せたままの私の頭をレツがぐちゃぐちゃとふいた
「俺も早くあがってくるから、そしたら乾かしてやる。」
レツはそれだけ言うと
スウェットを持って部屋から出ていった。
体が火照る
顔が火照る
今までと違い、少しだけ優しいレツに何だかすごくドキドキした。
付き合うってこういう事なんだ………
こんなにも心臓が高鳴るんだ。