REAL HOPE Ⅰ



別にレツがヤっちまおうとか思っている訳じゃないって分かっているけど


緊張する…




私はそっとベッドに足を踏み入れると、ふかふかの布団へと潜り込んだ。



「………なんか緊張」



顔半分を布団に隠しながら呟いた私に少し笑ったレツがギュッと体を引き寄せた。




「お前湯たんぽみてぇ」



ゆ…湯たんぽ?



どうやら私の体は緊張のし過ぎで相当火照っているらし…



私はレツのその言葉に、もっと可愛い表現なかったのかよ!と「ブッ」と笑った。



その私の笑った顔を見てまたレツが笑う



人はこんなにも温かい


私は16年間生きてきて、この日初めて人の温かさを実感した。




「レツ…離さないでね」




「…………あたりめぇだ。」







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