REAL HOPE Ⅰ



私はレツが飛び出した窓から体を乗り出して前を見た。


私の視線の先にはすでに二人はいなくて、



「ジュンちゃん落っこちるぞ。」


総ちゃんの声ですとんと座って窓を閉めた。



逆送していた車はそのまままたユータンすると、たくさんのバイクや車達と同じ方向に走りだした。



「ねぇ総ちゃん!何でレツ達あっち行ったの!?あんなの警察に捕まるようなものじゃん!!」



運転席の後ろを少し叩きながら大きな声を出した。



「ジュンちゃん知らないの!?風神が有名な一番の理由、ただ強いからってだけじゃないんだよ。」



何それ…

強いだけじゃない?



ぽかーんとしていた私に総ちゃんはクスっと笑うと




「まぁ逆送していったメンバーなら大丈夫だよ。あいつらの専門だから、それにレツさん逹がいるしね」



レツ逹がいると平気なの?


だいたいあいつが一番キケンそうだけど!

何にもしてなくても捕まりそうなオーラだしてるけど!




私は眉をひそめると深く座った。





< 35 / 302 >

この作品をシェア

pagetop