REAL HOPE Ⅰ
「え…どこって」
「街には行くなって行ったよな。」
何でそんな事あんたに言われなきゃいけないの
「だいたい何でレツ付いてきてるの」
睨んでくるレツを私も睨み返すようにして腕を組んだ
「お前が勝手に街に行かねぇように見に来たんだろうが。」
は?
ストーカー?
しかもなんで上から目線なの
私はさらにイライラして持っていた鞄をバンっとレツに叩き付けた。
「私がどうなろうとレツには関係ない!」
「……」
レツは叩き付けた私の鞄をひろい上げると
「文句ならハルマに言えや。」
レツは本当にだるそうに言うと、私の鞄をもったまま反対方向へと歩き出した。
「ちょっと!鞄かえしてよ」
怒鳴る私に前を向いたままレツは
「手間かけさせんな。」
少し優しく甘味をおびた声を出した。