REAL HOPE Ⅰ
しばらく沈黙がはしっていて、レツがちょうど三本目の煙草を道路に踏みつけた時
ブーッブーッとレツのお尻ポケットでバイブが揺れた。
レツは携帯の画面を見ると、癖なのか小さく舌打ちをしてそのまま鳴り響く携帯を再びポケットにしまう。
バイブは一度切れたけど、その一分後にまた鳴り出してシカトをし続けるレツにまた切れてはかかっての繰り返しな携帯
「ねぇ、出たら?」
なんだかいい加減こっちがイライラしてきた。
レツはそんな私を一瞬視界にいれると携帯を耳に当てた。
『出るのおせぇんだよッ!!!』
「ッ!!?」
突然受話器の向こうから聞こえてきた女の人の怒鳴り声に私はビクッと肩を震わせる。
何!?
超ビックリしたんだけど何なの?
『ビールとつまみ買ってこい、』
「あ?」
レツの眉間にシワがよるのが分かる
『いいから買ってこい。』
ブチッと一方的に切られたらしい携帯をレツは睨み付けると
バイクのエンジンをかけなおした