星の瞬く時間に
通話ボタンを押して携帯を耳に当てる。
「もしもし?」
「もしもし!あんたちゃんと
戸締まりしよるね!?」
耳に押し当てる必要が無い程
大きな声で喋り出す母。
「ちゃんとしよるよ。
どげんかしたと?」
「1人暮らしの若い女の子が殺された
っていうニュースがありよったけん、
柚梨は大丈夫かねえと思って」
「大丈夫だよ。あたしが心配性なんは
知っとるやろ?戸締まりはばっちりよ」
「ならいいんやけど気をつけないかんよ!」
「はーい。それだけ?」
正直早く肉じゃがを食べたい。
「そうそう、この間…」
長くなりそうだ。