星の瞬く時間に

ざわざわと風に揺れる木々たちが
私に何か警告をしているように感じる。


ただ風に揺れてるだけだし、
あたし霊感ないし大丈夫!
…もう帰ろうっと!!


自らを鼓舞し、自転車を勢いよく
漕ぎ出そうとした時、
木々のざわめきに混じって
土を踏む足音が聞こえた。


その足音は坂道を下り、
ゆっくりと確実に私に近づいていた。


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