あなたとワタシ
そう思い俺はすぐ秘書に電話した。


『もしもし?』


『もしもし。おはようございます。本日は一日お休みの予定ではありませんでしたか?』


『あぁ。そうだったんだが、君は会社かい?』


『はい。今日は平日ですので。』


『あっそっか。』


自分が休みだから完璧忘れてた。


『専務?忙しいのでご用件がなければ切りますよ。』


『ちょっちょっと待て。用件言うから。会長から話聞いているだろう?今から会社に行くから高松グループのコスメ・美容部門の営業成績、それから取引相手を分かるだけ調べておいて。』


『かしこまりました。』


『あと、うちの美容部のメンバーと使えそうな人リストアップよろしく。』


『かしこまりました。ではお待ちしております。』


よし。支度するか。


30分後・・・。


今日は会社にいるだけだし私服でいいか。誰とも合う約束してないし。
まっいっか。何かあれば、会社に予備のスーツおいてるし。

そう思いながらガレージに着くとお爺様が愛車を磨いていた。
「お爺様。今から会社に行って参ります。何かあればご連絡ください。」

「おぉ。気をつけてな。」

「はい。」

「おぉ。天汰一つ言い忘れておった。」

「何でしょうか?」

「高松グループの社長がそちらの準備が出来次第連絡をくれ。といっておったぞ。」

「分かりました。準備出来次第連絡いたします。」

「では。車に傷つけるでないぞ。」

「はい。」


俺の愛車のハ○アーに乗って会社へ向かった。

「おはようございます。お待ちしておりました。」

「おはよう。頼んでた件は?」

「全て準備できております。」

「すぐにプロジェクトを始動するから、企画の園田部長と開発の園田夫人部長と美容の篠田部長を呼んでくれ。」

「もう会議室でお三方ともお待ちです。それとこちらが言われていた資料です。」

相変わらずはやいなー。
「さすが篠田ちゃん。兄貴に負けてないよー!」

「ありがとうございます。」

「じゃあ行きますか。」

不思議でしょ。うちの会社夫婦で部長だったり兄弟で働いたりしてるんだ。
うちの親父とお袋は元々社長と社員の関係だった。

その事もあり当たり前ながら社内恋愛はOKだし、実力があって仕事できるなら年齢男女問わず役職について行くから自然とこうなるんだ。


「社長!いい加減戻って来てください。いつまでボーっとするつもりですか?」


「ごめんごめん。」

そう言ながら会議室のドアを開けると。




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