あなたとワタシ
「人を呼び出しといて遅いぞ!」

入って早々企画部の園田部長が言った。


「ごめんごめん。」


「おまえもうちょっと言い方ってモンがあるだろう?」

「すまんすまん。」

「はぁ。もういい。」

「そうか?何ならもう少し続けてもいいぞ?」

「そのくらいにしていただけますか?専務?」

そう声をかけてきたのは開発の園田夫人部長。

「じゃあ。そうしましょうか?」

企画の園田は俺の幼馴染で夫人は俺たちの同期だ。
だから三人集まるといつもこうだ。

だから美容の篠田ちゃん兄がびっくりしてる。
篠田ちゃん兄弟は会社の有望株。営業での成績に期待されてうちの中でも唯一上手くいっていない

美容部門に今年から配属された。
その篠田ちゃん兄がいった。


「あの!本年度から美容部門を任されています篠田です!よろしくおねがいします。」

「「「あははははははは!」」」


「篠田ちゃん兄最高!」

「専務!その呼び方はやめていただけますか?」

「ごめんごめん。」
篠田ちゃんに怒られちゃった。

「篠田部長そんな緊張しなくて良いから。今回のプロジェクトの会議は基本この5人でのみ行うから。気楽にがんばって!あんまり真面目になりすぎるといい仕事できないよ!」


「はい。がんばります。」

「じゃあ早速本題に入りますか?」

「はいよ。」

そうして今度のプロジェクトの内容、このプロジェクトをする意味を説明した。
あらかた今後の予定が決まり始めた時。

不意に篠田ちゃん兄がいった。


「専務。後々買収する予定ですか?」

「あぁ。会長はそのつもりだろうな。ところで少し篠田君に聞きたいんだけど。」

「何でしょう?」

「高松と何度かコラボしてるだろう?向こうの担当者は誰だった?」

「高橋専務で責任者は取締役代理でした。」


「二人には会ったかい?」

「はい。もちろんです。」

「そうか。ありがとう。」

「どうかなっさったんですか?」

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