君と出会えて
「なぁ隼人…真面目な話していいか?」



「おっおう…」


いきなり龍が真顔で話しかけて来たのでつい、俺は後退りしてしまった



「財布の中100円しか入ってねー」



はっ………?

「……………」


「おっおい隼人ー無視すんなよー」

横では秀平がけらけら笑っている


しょうがないな…


「しゃーないっ!足りない分は秀平と割り勘で払ってやる」



「えっ?俺もかよー」


「まじさんきゅー

今度10円のガム買ってやる」


「期待しないで待ってるぜ」



俺は、まだ入学して1日しか経っていないけれどこれからもずっとこいつらと、こんな関係でいたいな…



そう心に強く思ったんだ



プルルル-


電話…?誰だろ



Ⅱ着信:未来Ⅱ


(えっ未来…?)


「ちょっとわりー、電話だ」



そうみんなに謝ると電話に出た


『はい…』



『もしもしー?隼人ー?』

当たり前だろ…
そう心で思いながらも俺はぐっと堪えた



『おぅ…何か用か?』


あっ俺はまた…かわいくないことを


好きなやつから電話が掛かって来ただけでも、めちゃくちゃ嬉しいのによー



『何か用…って、用がなきゃ電話しちゃダメなの?』


電話越しに話している未来は、おそらく…


顔をしかめているだろう

俺は慌てて言葉を返した


『べっ別に』



こんな言葉しか返してないけれど、内心では未来から電話がきたことがすげーうれしくて


たぶん今俺の顔…めちゃくちゃにやけてると思う

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