中途半端なオトコマエ!
 ♪あなたの願いが
  かないますように
  あなたの夢が
  かないますように

  僕は歌う
  祈るように歌う

  すべてのいのちのために

  僕は歌う
  祈るように歌う


高校生たちは、すなおな表情でオレの歌を聴いてくれた。

濁りのない目。

歌いながら、彼女たちの幸せを心から祈らずにはいられなかった。

彼女たちには、これから先、どんな人生が待っているのだろう。

オレが感じている生きづらさを、彼女たちが感じずに生きていけるように……。

願わくは、自分で納得できる人生であるように……。

そんなことを思っているうちに、胸の奥がきゅうーと締めつけられるように痛くなった。

ああ、キタ。例のやつだ! もう少しで泣くぞ。


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