「サヨナラ」をキミに。
学校が終わって家に帰っても
考えるのは優佑のことだけで
帰り道ユリに話す内容も
優佑のことだけで
あたしの頭の中は毎日
優佑でいっぱいだった
「ねえユリ!
優佑って野球でね、
守備はファーストとサードで
ピッチャーなんだって」
その頃のあたしは
野球のことなんて
全然知らないけど
優佑がやってる野球だから
ちょっとでも知りたくて
WBCの観戦を毎日していた
妹に野球のルールを
聞いたりして
優佑に近づきたくて
何かとがんばっていた