Beautiful Summer Day's
escape
ちらりと庭先に目をやれば、ひまわりが大きな花弁をゆらし、陽が燦々と照りつける地面からはゆらゆらと、蒸気が奪われていく。
ちりーん、と風が風鈴をゆらし、涼しげな音が部屋いっぱいに響き渡る。 ぶぅぅん、と静かな振動音をならしながら扇風機はぐるぐる回っている。
溶けかけたアイスを慌てて食べる。きぃぃんと脳まで響く冷たさ、とても甘くてでもさっぱり。おいしい。
午前中は縁側でごろごろしていたのだけれど、今は陽があたって熱くなっているからだめだ。
ぶぅぅぶぅぅとバイブ音がなった。表示を見れば、着信あり。出る気にもならなかったから、無視したら、またかかってきた。