Beautiful Summer Day's


 食卓には冷麺が美味しそうに盛り付けされてあった。でも今日は4人分。出かけている人が多いみたい。

 健吾さん家は健吾さんのお父さん、お母さんに健吾さんのお兄さんが二人、お姉さんが二人だ。

 健吾さんは末っ子らしい。

 たまにすごく子供っぽくなる。
 …そこが可愛かったりして。

 会ってまだ3日。全然お互いのことを知らないけど、ずいぶんと打ち解けた。

「由夏、家にはなれたか?」

 一番目のお兄さんの秀一さんが話しかけてくれた。

「はい、とても楽しいです!」
「良かった、何にもねぇけど、ゆっくりしてけよ」
「あ、ありがとうございます」
「兄貴、何呼び捨てにしてんだよ!」
「いいじゃねぇか、な、由夏?」
「はい、全然オッケーです」

 あたしがそういうと、健吾さんは何かおもしろくなさそうに頬を膨らませた。こういうところが、すごく可愛い。

「くそ兄貴め…。由夏ちゃん、こんな兄貴ほっといて食べよ」
「え、あ」
「ははっ健吾、由夏困ってんぞ」
「うるせぇっ!」


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