ユータナジー

先輩がバス停に立ってる。

背中を見ただけで、先輩だと分かってしまうのはやっぱり…重症。

恋愛は病気。

出来るなら、その病をこじらせて死んでしまいたいのに。

恋愛は人を生かす病だから。


「おはようございます。」

「あ、おはよう。」

くるりと先輩がこっちを振り向くと、こっちを向いてる女子生徒が見えた。

つまり、先輩と向き合っていた女子。

その人の顔が少し、強張った気がした。

「クラスメート。」

素っ気なく、先輩は言うと「おはよう、小野塚さん。」とその人から声がした。

…変な感じ。



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