ユータナジー
彼女に話したりもしてないのに、他人に言う必要もない。
三枝はすぐにバス停に来たり、俺等の仲に入るのを止めた。
ただ、教室にいる俺にまとわりつく。
「お前…究極の馬鹿だな。」
俺等は駅前のファミレスに入って、他愛もない話をしている。
「だって…本当に合格祈願の御守り売り切れだったんですよ。」
唇を尖らせながら言う彼女。
俺の手には『安産祈願』の御守り。
「俺、男だし。お前にやるよ。」
「本当ですか?わーい、嬉しい。」
それに喜ぶ彼女。
まぁ、嬉しそうだから良いとする。