ユータナジー
呆れながら言えば、
「努力すれば…出来ますか?」
答えにくい答えが返ってくる。
そんな俺の様子を楽しむように見ている彼女。
…嵌められた。
「先輩はどうなんですか?」
「何が?」
「私に来て欲しいと思いますか?」
俺には分からない。
彼女がその時、何をどう思って。
どんな気持ちでその質問をしていたか、なんて。
「先輩はどうなんですか?」
「何が?」
「私に来て欲しいと思いますか?」
その言葉の重みに堪えた。
私がいない未来に、私は何故先輩の答えを望むんだろう?