ユータナジー
私は死にたがり症候群だった。
自分で名付けたけど。
手首を傷つけて、わざと交差点に飛び出て。
…死ねなかった。
親は私に無関心だから、精神病院に連れてかれる心配もない。
普通じゃ悲しい事が、私にとっては都合が良かった。
勿論、学校では浮いた。
一学期までは話しかけてくれてた子は、近づかなくなって。
…もう自分が分からなくて。
最後にしよう。
死ぬのも、生きるのも。
これで最後にしよう。
そこに、二年に転校してきた先輩を知った。