ユータナジー
そこまで見たのかよ。
ホームルームの最中。
担任はこっちに気付いていない。
「短気なのかと思った。」
…まさか。
確かに頭の悪さとか、テキトーなとことか…そういう短所はいくつか思い当たる。
お互いの事を何ひとつ知らずに付き合っていた時は俺だって疑っていた。
…噂、間違ってんじゃないか?
と。
それくらい、穏やかだった。
「…街中で俺が喧嘩しようとしたのを止めたぐらいだからな。」
短所とそれは関係ないけど、落ち着いてるってことだ。
「すげーな。俺は絶対に見てる。」
酷いな、おい。